悪路、ぬかるみ惑い

なんか無節操なこと備忘録兼ねて

北風と開拓

こんにちは。なんか今日は本当に突拍子もないのだが住んでいる地域の事について書いてみようかな、という気になった。というのも明け方頃から風雪吹き荒れていて風の音がとても寒々しいからだ。

この北風特有の寒々しい轟音を聞いてるとある場所の事を思い出す・・・
それが「北海道開拓の村」である。地元民ならおそらく一度くらいは学校行事などで訪れたことがあるはず・・・。
一部ではB級スポットのようにも見られるがちゃんとした野外博物館である。(手前には大きな博物館もある)
所謂開拓時代(明治~昭和初期)の建物を移築復元して街並みが再現されている。雰囲気は時代村のようでそれが楽しい。敷地はけっこう広く全部回ろうとするとけっこう足が疲れたり。

一般個人宅や網元豪農などの豪家や学校、商店等々、ほとんどの建物は立ち入り制限エリアはあるが上がって中に入れるので当時の内部も見学できる。(ボランティア解説の方がいらっしゃる建物もあります)木々のくすんだ臭いや床の軋む音、中には歴代当主の遺影のようなものが飾られていたり仏壇があったりなど生々しく生活感が伝わってくるようである。

でその建物の一部にマネキンが設置されてる箇所があり知らずに入ると最初ビックリしてしまうのだが、さらに音声も流れる場所があって二重にビックリする。(だいたいの建物にそんなに人の気がないのでしーんとしている中で音声が流れるとドキっとするという・・・)

その音声が流れマネキンが鎮座する建物の一室で(恐らく馬小屋が併設された家だったような)寒々しい北風の音と家の主人と誰かが会話する音声が流れるのだが、その北風の音が今でも一緒なのだ。現代、私が家で聞く吹き付けるような北風の轟音と一緒で開拓時代と何ら変わらないのでは・・・という気になるのだった。

それと併せて建物は比較的立派というかちゃんとした家々が多い中、林道の方に開拓小屋という建物があるのだがここは文字通り開拓当初の簡易住宅なのだろう、藁家で見るからに寒そうなんてレベルじゃなく、かの有名なヒグマ事件のように襲来されたらひとたまりもなさそうな建物(個人目線)なのだが・・・。

その建物の心もとなさと先延ばし住宅で流れた北風の音が非常に親和する。
時系列的には小屋から住宅へ、なんだけど・・・住宅へ至るまでにあの寒々しい強風の音にさらされながら藁小屋で生活しながら開拓をしてきた先人の寂寥感・・・。
今でも風音自体は変わってないからこそ思いを馳せられる・・・音を聞くだけでも寒々しく滅入ってくるこの北風の下であんな過酷な寒そう(ほぼ外のような)な場所でよく生活をしてこられたな・・・という。先人たちの逞しさと精神は凄まじい・・・。



村の紹介・・・にはなってないけれども、ただなん
となく寒そうな風を聞くと時々あの音声と小屋を思い出すので書きました。

疫病がもうちょっと落ち着いて体調も整ったらまた行きたいな…(リニューアルした博物館にまだ行ってないので行きたい)
とても面白く学べる場所なので来訪機会があれば是非。暖かくなってきて雪解け頃(5月くらい)がいいかもしれんです。